走行30万kmの車が売れるケースと、廃車にする前の確認
この記事の結論
30万kmは、このサイトの診断で「廃車買取向き」に寄せる目安(20万〜30万km以上)に入る距離です。ただし、値段がつくかどうかは、車種・状態・売り先で分かれます。
距離だけで廃車と決めないでください。一般の買取店と廃車買取の両方で査定を見てから決めましょう。
廃車にする車でも、使える部品は取り外されて再利用され、鉄などの金属は回収されます。車は、動かなくなっても部品と資源として使われます。
自分の車の目安は、30秒診断で見てください。距離だけでなく、年式・動くか・車検・故障も合わせて見ます。
30万kmの車の出口は4つ
車の手放し方(出口)は、次の4つです。上から順に、値段がつく見込みを確かめていきます。
- 一般買取: 自分で走れて、大きな事故や重い故障がない車に向きます。
- 事故車も扱う業者: 水につかった、エアバッグが開いた、修理していない大きな損傷がある車に向きます。
- 廃車買取: 古さ・距離の長さ・動かない・0円と言われた、などが重なった車に向きます。
- 解体: 引取業者に渡して解体し、登録を消します。
30万km走っていても、走れて車検が残り、故障がない車なら、一般買取と廃車買取の両方を比べる意味があります。
30万kmの車の判定の例
30秒診断は、距離だけで結果を決めません。ほかの答えとの組み合わせで、次のように変わります(事故の損傷がない場合の例)。
| 年式 | ほかの状態 | 診断の結果 |
|---|---|---|
| 9年前まで | 走れる・故障なし | 両方を比べる(B) |
| 10〜14年前 | 走れる・車検あり・故障なし | 両方を比べる(B) |
| 10〜14年前 | 車検が切れて1年以上 | 廃車買取向き(D)。走れるなら一般買取も並べる |
| 15年以上前 | 走れる・故障なし | 廃車買取向き(D)。一般買取も並べる |
| 15年以上前 | 動かない | 廃車買取向き(D) |
走れる車が「廃車買取向き」になったときも、2番目に一般買取を並べます。値段がつく見込みを残すためです。判定の決まりは診断のしくみで公開しています。
値段が付くかに関わる条件
30秒診断では、距離のほかに、次の条件を合わせて見ます。
動くか・車検が残っているか
自分で走れるか、動かないかで、向く出口が変わります。車検が切れていると、そのままでは公道を走れません。車検が切れて1年以上たった車は、長く置いたままの車に近いと見ます。
事故・故障があるか
修理していない大きな損傷は、事故車も扱う業者を先に見る理由になります。エンジン・変速機・駆動用バッテリーの故障は、廃車買取に寄せる理由になります。
年式
距離が長くても、比較的新しい車(9年前まで)は、診断で「廃車買取向き」にはしません。一般買取で値段がつく見込みを残すため、両方を比べる(B)にしています。故障があるときは、先にリコールの対象かも確かめてください。古い車ほど、廃車買取に寄せる点が増えます。
車種による違い
車種によって、確かめることが違います。この記事では車種ごとの事情は書かず、車種の記事にまとめています。
商用バン(ハイエース)
型式と燃料の確かめ方と、ディーゼル車のリコールは、ハイエースの20万・30万kmで扱っています。
ハイブリッド車(プリウス)
型式による世代の見分け方と、駆動用電池の保証は、プリウスの20万・30万kmで扱っています。
部品・資源としての価値
解体の流れ
廃車にする車は、次の順で処理されます。
- 引取: 自治体の登録・許可を受けた引取業者(車の販売店や整備工場など)に渡します。
- フロン類の回収: エアコンのフロン類を抜き取ります。
- 解体: エンジンやドアなど、使える部品や部材を取り外します。
- 破砕: 残った車体を細かく砕き、鉄などの金属を回収します。
最後に残ったごみや、エアバッグ、フロン類は、自動車メーカーなどが処理します。
リユース部品とリビルド部品
取り外した部品は、次のような形で再び使われます。
- リユース部品: 外した部品を、分解せずに点検・清掃して売る部品です。
- リビルド部品: 外した部品を分解し、傷んだところを新品に替えて組み直し、検査して売る部品です。
このように、距離を走った車でも、部品や金属には使い道があります。これが、廃車買取で値段がつく場合がある理由の1つです。ただし、自分の車に値段がつくかは、査定を受けないとわかりません。
下取りで0円と言われたら
下取り0円は、その店がつけた額です。ほかの出口でどうなるかの考え方は、売るか廃車かの判断にまとめています。
廃車にすると決めたら
車検が残っているとき
車検が残っている車を廃車にすると、お金が戻る場合があります。
- 自動車重量税: 車を解体し、永久抹消登録か解体届出をするのと同時に申請すると、車検の残りに当たる分が戻ります。車検の残りが1か月以上あることが条件です。申請は、引取業者から解体が終わった知らせを受けたあとにします。
- 自賠責保険: 解約した日から保険期間の終わりまで1か月以上あれば、解約返れい金(へんれいきん)があります。1か月より短いときは、ありません。
30万km走った車でも、この条件は距離に関係なく同じです。自動車税の戻り方と、ほかの手続きの要点は、売るか廃車かの判断の「お金の出入り」にまとめています。
査定で伝えること
30万kmの車の査定を受けるときは、次のことを先に確かめて、伝えられるようにしておきましょう。
- 走った距離と年式(車検証やメーターで確かめる)
- 車検がいつまで残っているか
- 自分で走れるか、動かないか
- わかっている故障や、点いている警告灯
- 修復歴や事故歴
どれも、このサイトの診断で見る条件と同じです。わかっている故障を伝えずに出た査定額は、あとで話が食い違うもとになります。修復歴や事故歴は、国民生活センターも、知っている場合は査定のときに申告するよう呼びかけています。
申し込む前の確認
国民生活センターは、中古車を売るときの注意として、次のことを呼びかけています。
- 車の売却は、クーリング・オフ(契約後に無条件で取り消せるしくみ)の対象外です。契約の前によく確かめてください。
- キャンセル料がいくらか、いつから発生するかを、契約の前に確かめてください。
- 査定額で契約したあとに、修復歴や事故歴を見落としたとして減額や解約を求められても、応じる必要はないとしています。
30秒診断
年式、距離、動くか、車検、事故、故障を答えると、あなたの車に合った出口の目安がわかります。ほかの手続きの記事は売却・廃車ガイドにまとめています。
出典
- 自動車リサイクル促進センター「使用済自動車のリサイクル処理の流れ」 https://www.jarc.or.jp/automobile/mechanism/recycleflow/ (確認日: 2026-09-27)
- 日本自動車リサイクル部品協議会「リサイクル部品とは」 https://www.japra.gr.jp/recycling (確認日: 2026-09-27)
- 国民生活センター「車を売る際は要注意!中古車の売却トラブル」(2024-06-18) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240618_1.html (確認日: 2026-09-27)
- 国税庁 タックスアンサー No.7193 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7193.htm (確認日: 2026-09-27)
- あいおいニッセイ同和損保 FAQ(自賠責の解約返れい金) https://adcc-faq.aioinissaydowa.co.jp/faq/show/24?category_id=5&site_domain=default (確認日: 2026-09-27)
出典の確認日: 2026-09-27